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2019年6月

2019年6月の記事一覧です。

相続に伴い行う、抵当権債務者変更登記とは?

被相続人の方がお亡くなりになり、

所有者を変更するために、所有権移転という相続登記を行うのは一般的ですが、

本日は稀に必要になってくる抵当権債務者の相続による変更登記についてです。

この債務者変更手続きですが、必ずしも必要なわけではありません。

というか、行わないことの方が多いでしょう。

そもそも抵当権の内容が住宅ローンだったりすると、

団信と言われる保険に入っていることが多く、債務者変更をするまでもなく、

抵当権を抹消することが多くなります。

また、本件債務者変更登記は、相続人のみで行えるものではなく、

抵当権者である金融機関等の手続き参加も必要です。

つまり、金融機関から同意を得て印鑑をもらう必要があるのです。

 

で、何故今回は標記手続きを行う必要があったのかと言うと、

抵当権の内容がアパートローンであり、債務者の相続人間で、

当該物件を取得する相続人がアパートローンを全部引き受ける旨の

遺産分割が成立し、その内容につき抵当権者たる金融機関が同意をして、

登記を行って下さいとなったわけです。

 

手続き的にはそんな難しいことはありませんが、

金融機関さんに当該雛形がないことが多く、ご自分で手続きを行うのは、

ハードルが高いかもしれません。

添付書類となるのは、登記原因証明情報、当該物件を相続によって取得した際の登記識別情報、

委任関係情報です。

今回は当方で報告式の登記原因証明情報と委任状を作成し、

同書面に金融機関さんから印鑑を頂きました。

PS

本件も事後的な手続きに過ぎませんので、

難しいということはありません。

相続で困難を伴うのは、相続人間に紛争が発生していたり、

連絡が取れない相続人がいたり、行方不明者や相続人不存在者がいるケースです。

そういった紛争を未然に防ぐために、生前であれば遺言・信託等の対策を行い、

相続発生後であれば、数次相続等による相続関係の複雑化の前に、

少しでも早く遺産分割等を行うことをオススメします。

PPS

相続事件の処理に伴い、人の欲というものを垣間見ることが多く、

故人たる被相続人はこのような事態を望んでいたのだろうか?

と思うことが多いこの頃です。

解決事例紹介(再生)

【借金総額】 5社で約600万円 → 手続後120万円

【返済月額】約12万円 → 約2万円

 

【相談内容】

自動車の維持費、家電製品の故障による買い替え、冠婚葬祭等の交際費に迫られて銀行のローンやクレジットカードを利用するようになりました。さらに、親の施設入居代が本人の年金だけでは足りずに補填を迫られたり、残業代が減ったりして、借りては返すという自転車操業に陥ってしまいました。

 

【手続の結果】

正社員として勤務されており、住宅等の資産はありませんでしたが、ご本人の希望もあり、債務を大幅に圧縮して分割返済が可能な個人再生手続の申立てを行ないました。なお、返済期間は原則3年間ですが、事情により5年間60回払いでの再生計画案が認可されました。

 

 

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解決事例紹介(破産)

 

借金総額 8社約240万円→手続後0円

相談内容

転職で収入が減ったところへ、親の入院費用、引越等の臨時の出費が重なり、借金が増えました。

当初は県外の司法書士事務所に依頼して一部の債権者と和解し、分割での返済をしていましたが、

体調不良による退職・転職で返済していくことができなくなりました。

 

手続の結果

田舎にある実家の土地を所有しておられましたが、建物は未登記でかなり古く、

解体工事費を考慮すると資産価値はないとの不動産業者の見積りでした。

破産申立ての結果、同時廃止で免責許可決定が出ました。

なお、申立直前に受けた給与差押えからも免れることができました。

 

 

 

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対アコム過払い金情報:60万円が110万円に(伊集院簡裁)

10年の時効経過・貸金業法改正・多くの方が既に手続き済み等の理由で、

めっきり受任件数が減ってきた過払い金事件ですが、

当事務所には、まだまだご依頼案件がございます。

 

ということで、今日は大手消費者金融アコムの過払い金事案についてです。

ご多分に漏れず、本件についても、アコムとの間で計算方法に争いがございました。

610日間の空白期間の存在をどう捉えるか?が、本件の、主たる争点でした。

空白期間前の最終取引時は、平成14年。

ということは、アコムの主張する、空白期間の前後で、別計算すべきということになると、

空白期間前に発生している過払い金は、全て時効にかかりゼロとなってしまいます。

裁判前の任意交渉の段階では、この別計算をベースにした60万円返還というのが、

アコムの和解案でした。

 

本件のようなリボ取引における空白期間の捉え方については、

その空白期間が同一の基本契約内における空白期間かどうか?が大きく影響してきます。

幸いなことに、本件は同一基本契約内だったのです。

つまり、完済時、取引再開時いずれいおいても、解約をしていなかったのです。

同一基本契約内の空白期間は、原則前後を通じて、一連計算ですから、

分断計算ベースでは話にはなりませんので、一連計算で伊集院簡易裁判所で裁判となりました。

裁判後、再度交渉となり、同一基本契約内の分断期間であることを主張し、

交渉を続け、結果裁判前の60万円が110万円となり、和解に至りました。

アコムの取引履歴には、解約、契約等の記載がでてきます。

なので、同一基本契約なのか、別なのか、一目瞭然です。

今回と同一の610日の空白期間で、仮に基本契約別だったなら、

一連認容はかなーーーり厳しいです。

 

ということで、過払い金の相談に行こうかどうか迷っている方、

迷って時効にかからないうちに、専門家に相談することをオススメします。

専門家でも、時効にかかった過払い金を回収することはできませんので。

PS

過払い金は、10年という時効があります。

10年前は、平成21年。過払いバブルと言われた時代ですね。

つい最近にも感じます。

こうやっている間に、一日一日、膨大な過払い金が時効によって消滅していっていると思うと、

貸金業者のほくそ笑む姿が目に浮かびます。

過払いバブル時代には、死に体だった消費者金融が、かなり息を吹き返している現状をみていると、

時代の流れというものを感じます。

今、死に体なのは、債務整理・過払い金に特化した司法書士・弁護士事務所かもしれませんね笑。

家賃滞納・居座る等の悪質賃借人にお困りの大家さんへ

 

 

当事務所ヘは、他の司法書士さんが多く手がける登記事件以外の

 

裁判事件等の一般事件のご依頼も多いことは、先週も書きました。

たまたま、先程「建物収去土地明渡等請求事件」判決が届きましたので、

今週は、不動産の賃貸借でお悩みの大家さん向けへのサービスについてです。

 

一度、不動産について賃貸借契約を締結すると、そう簡単には

立ち退き・明け渡しを行うことはできません(特に居住用不動産だと)。

これが、前提となります。

しかし、家賃を払わない、目的外使用を行う、近隣住民に迷惑をかける等の

悪質な賃借人をそのままにしておくこともできませんよね?

となると、まずは賃貸借契約を継続したまま、未納家賃を回収するのか、

利用態様の改善を促すのか、それとも、賃貸借契約を解除し、出ていってもらうのか、

のヒアリングを行わせて頂きます。

クライアントさんの意向を汲んだ上で、その意向を実現すべく事件を進めていくことになります。

どのような事件経過を辿るかは、千差万別ですので、だいたいこうなりますよとは言えないのですが、

最終手段としては、本件のように、明け渡しの判決を取得し、判決に基づき強制執行するしかありません。

 

因みに本件についても、本件判決まで多くの経過がありました。

まずは、賃料未納で相談にお越しいただき、賃借人と示談交渉を行い、

滞納賃料の解消につき、示談成立。しばらくは、入金あるが、支払いが滞る。

賃貸借を解除しても、新たな賃借人は期待できないということで、

滞納家賃の回収につき、裁判へ。賃借人と裁判上で、和解成立。

その後、またしばらくは入金あるも、また入金が滞る。

上記裁判上の和解調書に基づき、預金に対し差し押さえ。

口座にはヒットするも、残高数十円、しかも他の債権者と競合。

賃借人が他にも多数の未払い債務を抱えていることが判明。

このままでは、賃貸人さんが自分の相続人にも迷惑をかけると決断し、

本件判決取得となりました。

 

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不動産賃貸借関係でお悩みの大家さんからの、ご相談お待ちしております。

PS

賃貸借コンサルティングということで、

賃貸借締結前及び賃貸借締結時の助言及び法律相談・リーガルチェックの

ご依頼もお受けしております。

紛争発生を未然に防ぐという視点が、とても大事だと思っております。